投資資産が小さいうちは株以外の債券やゴールドなどへの分散投資は意味がないとよく言われています。果たしてそうなのでしょうか?私の投資資産は、まだまだ小さいですが分散投資をしています。
今回の記事では私が投資資産の小さいうちから分散投資をする理由について書き記していきます。
以下の記事も参考にしてみて下さい
投資資産が小さいうちから分散投資する理由
なぜ投資資産が小さいうちから株以外の債券や金(ゴールド)に投資しているのかということを記していきます。
今のような投資スタイル(インデックスファンド中心の長期・分散・積立)になる前は材料株とかテーマ株と言われるような銘柄を中心に短期~中期で信用取引も駆使して売買していました。
これがホントに失敗でしたね。利益を出すこともありましたが損失を出すことの方が圧倒的に多かったです。今思えば「高値で飛びついて安値で売る」みたいな典型的な失敗を繰り返していたと思います。
自分の持ち株が「ストップ安」になってしまったこともあります。この時の感情はいつまでたっても忘れることが出来ない位、強烈に覚えています。「どこまで下がるん?」「このまま下がり続けたらどうしよう」っという感じで思考がネガティブ一辺倒になってしまいます。
逆に保有株がストップ高になったこともありますが、なかなか高値で売ることが出来ないのですよね。投資格言で「尻尾と頭はくれてやれ」というのがありますが、株取引で当たり前の「安値で買って高値で売る」ということが本当に難しいです。
このような株取引を数年間行っていました。その数年間で累計数百万円の損失を出しました。
これではダメだと、一旦は株の取引を止めてYouTubeなどで今のような投資スタイルがあることを知り現在に至ります。
「一つの銘柄」「一つの資産」に集中して投資するとリスク(価格変動)が高くなり、仮に暴落と呼ばれるような大きな下落があった場合、これまでにやってきた投資行動(安値で売る)をとってしまわないように現在では銘柄も資産も分散して、リスク(価格変動)を抑えた投資をしています。2020年位から現在のスタイルです。
分散投資の検証
では、資産を分散することでリスクがどの程度抑えられるのか?全世界株100%、全世界株60%債券40%、全世界株60%債券30%金(ゴールド)10%の資産配分で簡単に検証をしてみました。
ポートフォリオビジュアライザーというサイトを使い1987年~2025年までのデータを出してみました。
米国株60%、米国除世界株40% | 米国株36%、米国除世界株24%、米国債券全体20%、米国長期債20% | 米国株36%、米国除世界株24%、米国債券全体15%、米国長期債15%、金(ゴールド)10% | |
年率収益率 | 8.91% | 8.01% | 8.04% |
リスク(標準偏差) | 15.17% | 9.99% | 9.59% |
最大下落率 | -54.03% | -34.69% | -30.65% |
シャープレシオ | 0.44 | 0.52 | 0.54 |
年率収益率はどの資産配分でも8%台ですが、リスクは全世界株100%だと15%越え、最大下落率は-50%超えです。それに比べ、債券、金(ゴールド)を加えた資産配分だとリスク、最大下落率共に、かなりマイルドになっています。
この数値はあくまで「過去はこうだった」というものなので、これから先の未来もこうなる保証はありません。ですが、私はこの数値を見る限り、資産を分散することに大きな意味があると思います。
少額を分散投資するメリットとデメリット
少額の資産を分散投資するメリットとデメリットを考えてみたいと思います。
メリット
- 株以外の資産に投資することでリスクや最大下落率を抑えることが出来る
- 資産の少ないうちから株以外の資産(債券、不動産、金(ゴールド)など)に触れることで、それぞれの資産の値動きの特性や、組み合わせた時のリスク・リターンの関係を実際に体験することが出来る
- 将来的に資産が増えた時、スムーズに資産を分散することが出来る
資産が大きくなってきた時、保有資産が株100%であった場合、果たしてスムーズに株を売って他の資産を買うことが出来るでしょうか?
様々なパターンが考えられますが、株価が上昇しているようなときであれば、私なら「株はこれからもっと上昇するかもしれない」という邪念が入りそうです。また、他の資産を購入する際であれば「今は高いから安くなったら買おう」とか考えてしまいそうです。
デメリット
- 株以外の他の資産に投資することで株に投資する機会が失われる
- 株100%の場合に比べて資産の増えるスピードが遅い(年率収益率が低くなる)
- 資産の管理が大変になる
各資産クラスの中で株の年率収益率は一番高いです。ただそれにはリスク(価格変動)が伴います。もし、そのリスク(価格変動)を許容できるのであれば株100%で資産の増加を最大限に目指しても良いのではないでしょうか?
資産の管理が大変なのは間違いないと思います。私は日本の高配当株を個別で持っているのですが「どの銘柄をいくらで買って、配当はいくらで、年間の配当金の総額は何円」みたいなのをまとめるのは確かに大変です。ただ、私の場合は趣味の部分もあったりするのであまり苦にはなっていません。
また、株、債券、金(ゴールド)などの資産の配分を調整(リバランス)するのもかなり大変です。今だに私も手探りです。
最後に
YouTubeなどを見ていると「資産の少ないうちは株以外の資産に分散しても意味がない」とか「株で資産の最大化をしない奴は情弱」みたいに言っておられる方を見かけると、いつも結構「イラっ」としてしまいます。
ただ、私は株で数々の失敗をしていますので、株の下落時の怖さは知っているつもりです。そんな失敗を経て今の投資方針にたどり着いていますからこれからも「長期、分散、積立」を継続していきます。
ここで紹介している投資の手法や銘柄などは私自身が実際に行っているものであり読者の皆様に推奨しているわけではありません。投資については自己責任でお願いします。紹介している数値なども細心の注意を払っていますが誤っている可能性がありますのでご自身でも確認することをお勧めします。
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