今日は私が保有している日本の高配当個別株の中の松井証券(8628)という銘柄について書き記していこうと思います。
私の高配当株ポートフォリオ
私の日本の高配当株のポートフォリオは、日経高配当50ETF(1489)の採用銘柄約50銘柄と、私自身が選定した高配当銘柄約40銘柄の合計90銘柄程度からなっています。
日経高配当50ETF(1489)だけだと、どうしても業種に偏りが出てしまうので、業種を分散させるる目的で、自分自身でディフェンシブな銘柄を中心に約40銘柄を選定して保有しています。
なお、各銘柄の保有株数は数株から数十株程度です。単元未満での保有です。
業種別の受取配当金の割合は以下のグラフの通りです。特定の業種に偏らないように銘柄を選定しているつもりです。

含み損の松井証券(8628)
私の高配当株ポートフォリオは、ほとんどの銘柄が含み益の状態なのですが、数銘柄だけ含み損の銘柄があります。その中のひとつが松井証券(8628)になります。
松井証券(8628)は過去に日経高配当50ETF(1489)に採用されていた銘柄で、「証券業」業種に分類されています。
会社四季報を見ると、「ネット専業大手。信用取引貸付が収益源。投信・FXに加え米国株も強化中」とあり、株の委託手数料などが堅調で業績は好調です。
証券会社の主な収益源は
- 株式の売買手数料
- 投信の販売・信託報酬
- 自己売買収益
といった 市場の取引量や株式市場の活況度 に大きく依存しますので「証券業」業種は一般的には景気敏感株の部類になります。
私が購入したのは約3年程前で平均取得価格は913円です。対して現在の価格は782円ですので約14%程度のマイナスです。
売却時の自己ルール
私は高配当株銘柄を売却する時のルールを自分自身で定めています。
- 日経高配当50ETFのリバランスに合わせて売却(優良な銘柄は売却しない)
- 自分自身で選定した銘柄は基本的に売却しない
- 不正会計等の不祥事事案が発生した銘柄は即売却する
- 無配となった銘柄は即売却する
- 2期連続で減配した銘柄で購入価格に対する配当利回り(YOC)が2.5%以下となった銘柄は売却する
以上のルールで運用していますが、その時の状況に合わせて柔軟に対応している感じです。また、値上がり益を狙って保有しているわけではなく、あくまでも高配当狙いでの保有ですので、含み損がいくら増加しても一定の配当があれば売却はしないというのが基本的な考えです。
松井証券(8628)を上記のルールに当てはめると日経高配当50ETFのリバランスに合わせて売却ということになるのですが、現在でも保有しています。
その理由としては、日経高配当50ETFからは2023年に除外されたのですが、除外された理由が「松井証券が日経平均採用銘柄から除外された」ことだからです。
松井証券の配当金が減少したわけでも、業績が悪化してこれから先、配当金を支払うことができなくなったわけではないからです。
購入時の自己ルール
今度は、松井証券(8628)を私自身が銘柄を選定する時の基準に照らし合わせてみると「購入する銘柄」なのか「購入しない銘柄」なのかを検証してみたいと思います。
高配当株を選定する時の基準を過去10年の決算を参考に以下のように決めています。
- 売上高が基本的に右肩上がり又は一定で増減が激しすぎないこと
- 一株利益(EPS)が右肩上がり又は一定で増減が激しすぎないこと
- 営業利益率が5%以上あること。10%以上であれば◎
- 自己資本比率40%以上であること。40%以下は基本的に購入しない
- 営業活動によるキャッシュフローが過去10年で赤字の年がないこと。1年でも赤字があれば購入しない
- 一株当たり配当金が増配傾向であること。増減が激しかったり、過去10年で無配の年が1年でもあれば購入しない
- 配当性向は30%~50%が理想。80%を超えている銘柄は危険
以上のルールで選定していますが、このルールでガチガチに固めて選定しているわけではなくて、総合的に判断して「購入する」か「購入しない」かを決定しています。
上記ルールに松井証券(8628)を当てはめてみると
- 売り上げはここ数年は上昇基調が続いていて好調です
- 一株利益(EPS)も売り上げの上昇と共に上昇基調です
- 営業利益率は40%前後で非常に高いのですが、他の証券業の銘柄と比べて突出して高いわけではありません(「証券業」銘柄の特徴)
- 自己資本比率は10%以下でかなり低いのですが、証券会社では自己資本規制比率というのがが重要視されていて、松井証券は問題ないレベル
- 営業活動によるキャッシュフローも赤字の年が多いのですが、これも「証券業」銘柄の特徴
- 過去には減配したこともありますがここ数年はありません
- 配当性向は高いのですが、松井証券が配当性向60%以上という高い配当性向をアナウンスしていますので問題なさそうです
ということで「購入する」か「購入しない」かで判断するとしたら、「迷う」と思います。
業績好調で配当金もここ数年は安定的に支払われており、配当利回りは5.1%あります。配当の部分で見ると魅力的に見えるのですが、景気敏感業種の部分で引っかかります。今のような好調な相場環境であれば何の問題もありませんが、ひとたび荒れた相場が続けば業績に大きな影響を及ぼしますので、安定した配当は期待できそうにありません。
とはいえ、景気敏感業種であっても高い配当利回りであれば、過去の配当実績などを見て、買っていくのも一つの手だと思います。そうでなければ、高配当ポートフォリオがディフェンシブ銘柄だけになってしまい、配当利回りが低くなってしまいます。景気敏感銘柄とディフェンシブ銘柄のバランスも重要になります。
最後に
最近は様々な銘柄の株価が高くなり、配当利回りが低下しているので、個別の高配当株を買えていません。今は無理に買いに行かず様子見です。高配当株投資は購入のタイミングが重要です。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
ここで紹介している投資の手法や銘柄などは私自身が実際に行っているものであり、読者の皆様に推奨しているわけではありません。投資については自己責任でお願いします。紹介している数値なども細心の注意を払っていますが誤っている可能性もありますので、ご自身でも確認することをお勧めします。
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