11月に入ってから気温が下がりだし、急に晩秋の雰囲気になってきました。大阪市内など、街中では朝の最低気温で10度を切るくらいですが、キャンプ場がある郊外や山間部では5度前後になっていると思います。
次回、キャンプに行くときは最低気温が5度以下になることが予想されますので、薪ストーブを持っていく予定です。
私の冬のキャンプに薪ストーブは欠かせない道具になってしまったのですが、使用にあたっては注意しなければいけないことがあります。
今回の記事では、薪ストーブ使用時の注意事項などを中心に書き記していきます。
「卓上薪ストーブDECO」
私が使用している薪ストーブは中華ブランドのスームルームの「卓上薪ストーブDECO」というモデルになります。12,000円前後で購入しました。今では値上がりして楽天市場で17,800円で販売されています。
「卓上薪ストーブDECO」の主な仕様です。
| 材質 | 本体:ステンレス ガラス部分:微結晶耐熱ガラス |
| 重量 | 8.57kg |
| 付属品 | 専用収納バック 煙突6本(ダンパー付) 灰かき棒 |
| サイズ | 縦:12.9cm 横:37cm 高さ:165cm(地面から煙突先端まで) |
薪ストーブの中ではコンパクトな部類ですが、しっかりと作り込まれていています。2年間使っていますが、今のところ歪みがでたり、ヒビや錆びなどもありません。
専用の収納バックもオマケ的なペラペラのものではなく、中に緩衝材の入ったしっかりしたものです。専用というだけあってピッタリと収まります。

追加で購入したもの
「卓上薪ストーブDECO」を単品で購入しても、そのまま使うことはできますが、より安全・快適に使うために、私は以下のものを買い足して使用しています。
- スパークアレスター
- 煙突ガード
- 延長煙突
- 一酸化炭素チェッカー
- 煙突掃除ブラシ
スパークアレスター
スパークアレスターは薪が燃える際に発生した大きな火の粉が外部に飛び出すのを防ぐ役割を果たします。
- 近くに燃えやすいものがあるとき、火の粉が外に出ないようにして、他に燃え移るのを防ぎます
- テントの幕体(生地)に火の粉が着いて穴が開くのを防ぎます
- 他のキャンパーのテントやタープ、衣類などに火の粉が着くのを防ぎます

煙突ガード
煙突ガードとは、テント内で使用する薪ストーブの煙突を、人やテントの幕体(生地)に直接触れるのを防ぐためのものです。
燃焼中、煙突は非常に高温になります。(場合によっては数百℃にも達します)煙突ガードの主な役割は、煙突をテントの外に出す際、煙突が幕体に直接触れることで、熱による生地の損傷を防ぎます。(幕体(生地)に長時間触れ続けていると、TC素材であっても発火して火災の危険があります)
煙突ガードや煙突に「サーモバンテージを巻いた方が良い」という意見と「サーモバンテージは巻かなくても良い」という意見をよく見かけるのですが、私は巻いていません。
サーモバンテージを巻く理由は主に、テントから煙突を出す部分(テントとの接触部分)の遮熱だと思うのですが、私は薪ストーブの火力を上げすぎないようにダンパーで調整して、煙突ガードが高温になりすぎないようにしています。

延長煙突
「卓上薪ストーブDECO」に付属している煙突の長さでは、地上から165cmの高さです。延長煙突はさらに高さを稼ぐために接続する追加の煙突のことです。
- テントの幕体(生地)に火の粉が着いて穴が開くのを防ぎます
- 他のキャンパーのテントやタープ、衣類などを火の粉から守ります
- 煙突の高さが高くなると、上昇気流が強くなり、新鮮な空気を吸い込む力が増し、安定した燃焼を行えると同時に、煙の逆流を防ぎます
一酸化炭素チェッカー
薪ストーブや燃焼器具を使用するキャンプでは、一酸化炭素チェッカーは命綱とも言える最も重要な安全装備です。
一酸化炭素は、燃料が不完全燃焼を起こした際に発生する無色・無臭の気体で、体内に取り込まれると、頭痛、吐き気から始まり、重症になると意識障害や死に至ることもあり非常に危険です。
気を付けなければいけないのは、一酸化炭素チェッカーを設置したからといって、テント内は閉め切ってはいけないことです。隙間を開けて絶えず換気をしておかなくてはいけません。

煙突掃除ブラシ
煙突掃除ブラシは煙突内を掃除して煙突内のススやタールを取り除くためのものです。
- 煙突内のススやタールを放置しておくと、排気がうまくいかず燃焼効率が悪くなります
- 煙突内のススやタールなどの汚れを放置したまま薪ストーブを使用すると、煙突内のでの発火(煙道火災)を引き起こす危険性があります
使用しているテント


ポリエステルのテントでも専用の煙突穴の付いたテントもありますが、薪ストーブを使うことを想定しているのであれば火に強い(燃えないわけではない)TC素材のテントが良いでしょう。
私が保有しているテントの中で薪ストーブを使うテントは以下の3つです。全てTC素材のテントです。
- スームルームのパップテント
- テンマクデザインのパンダTCプラス
- テンマクデザインのサーカスTC
各テントの相性などを簡単に紹介していきます。
パップテント
- 薪ストーブ本体と煙突ガードとの距離がどうしても近くなってしまうので、ダンパーで調整して火力を上げすぎないようにしています
- パップテントの高さがあまり高くないので、延長煙突無くても使用できる
- コンパクトな「卓上薪ストーブDECO」でもテント内を充分に温めることができる
- 専用の煙突穴があるわけでもなく、ダブルジッパーにもなっていないので、後ろのキャノピーを少し開ける形で煙突を出している
パップテントに限らず、薪ストーブ本体から煙突の出口が近いと、火力を調整しないでガンガン燃やしていると、煙突ガードもかなり高温になりますので注意が必要です。



パンダTCプラス
- 薪ストーブ本体と煙突ガードとの距離を取ることができるので、火力の調整をそこまでシビアにする必要が無い
- パンダTCは高さが約170cmですので、延長煙突を使用して、テントよりも高くに煙突の出口が来るようにしています
- コンパクトな「卓上薪ストーブDECO」でもテント内を充分に温めることができます
- 専用の煙突穴はありませんが、ダブルジッパーになっていますので、小さな隙間で煙突を出すことができます


サーカスTC
- サーカスTCは天井まで高さがあります。薪ストーブ本体と距離を取ることができますので、火力の調整はシビアにならなくても良いです
- サーカスTCは高さが280cmもあります。煙突が極端に低いと、火の粉が確実に幕体にあたりますので、延長煙突で煙突の出口を高くしています
- 真冬にサーカスTCに薪ストーブを入れて使用したことは無いのですが、外気温などにもよりますが、「卓上薪ストーブDECO」では換気しながらテント内を暖かく保つのは厳しいと思います
- パンダTCと同じくダブルジッパーになっていますので、煙突穴は無くても、煙突は出しやすい構造になっています


最後に
薪ストーブは冬のキャンプにあればすごく楽しい道具なのですが、使い方を間違えると一酸化炭素中毒や火災、火傷などの大きな事故になってしまいかねません。
メーカーではテント内の薪ストーブの使用は基本的に禁止しています。テント内での使用は自己責任ということになります。
私はテント内で薪ストーブを使用する時は、薪ストーブの設置位置、煙突の固定、煙突ガードの温度、火力の調整、一酸化炭素チェッカーの設置など細心の注意を払って使用しています。
ここまで薪ストーブについて書いてきましたが、私自身も薪ストーブのテント内での使用をススメているわけではありません。もし、使用される際は細心の注意を払って、自己責任であるということを忘れずに使用してください。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
以下の記事も参考にしてもらえると嬉しいです。



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