【金融リテラシー4】~子供に伝えたい金融知識~「必要」と「欲しい」の違い(賢い支出の習慣)

投資

私が自分の子供に伝えておきたい金融知識を何回かに分けて以下のような感じで書いていこうと思っています。

  1. お金の「基本」とマインドセット
  2. 経済の「仕組み」を知る
  3. 投資の「武器」を手に入れる
  4. 守りの知識と「自分」への投資

言っても、私はお金の専門家でもないですし、特段お金について特段の知識がある、というわけではありません。

自分自身が実践したことやAIやネットの情報を駆使して調べたことを中心に書いていくつもりです。

今回は「お金の「基本」とマインドセット、「必要」と「欲しい」の違い(賢い支出の習慣)」について書き記していきます

なぜお金は「あればあるだけ」消えてしまうのか?

「お小遣いを増やしたのに、月末には結局ゼロになっている」 「バイト代が入ったはずなのに、何に使ったか分からないけれど残っていない」

そんなお子さんの姿(あるいは自分の姿)を見て、溜息をついたことはありませんか?

実は、収入が増えてもお金が残らない原因は、稼ぐ力が足りないからではありません。「支出の優先順位」を決めるモノサシを持っていないからです。

前回の「お金の見える化」でバケツに水を溜める準備は整いました。今回は、バケツから流れ出る水の「質」を見極める知恵、「必要」と「欲しい」の違いについて深掘りしていきます。

この区別ができるようになると、お子さんの消費行動は「感情的な浪費」から「知的な投資」へと進化します。

「必要」と「欲しい」を定義する

まず、お子さんと一緒にこの2つの言葉を定義してみましょう。

  • 必要
    • 生きていくために「必要なもの」: 食事、住居、最低限の衣類、通学費、勉強道具など。これがなければ生活に支障が出るものです。
  • 欲しい
    • 生活をより楽しくするための「欲しいもの」: 最新のスニーカー、ゲームの課金、放課後のカフェ代、流行のブランド服など。なくても困らないけれど、手に入ると満足感が得られるものです。

ここで大切なのは、「欲しいが悪ではない」ということです。人生を彩るのは間違いなく「欲しい」です。しかし、多くの人が失敗するのは、「欲しい」を「必要」だと自分に言い聞かせて、バケツの水を使い果たしてしまうことにあるのです。

それ、本当に「必要」?という問いかけ

現代社会は、巧妙な広告やSNSによって「欲しい」を「必要」に見せかける仕掛けに満ちています。

例えば、スマホ。「連絡手段としてのスマホ」は現代の高校生にとって「欲しい」かもしれません。しかし、「最新のiPhone」である必要はあるでしょうか?最新機種でなければならない理由は、本当に「必要」だからでしょうか。それとも「みんなが持っているから欲しい」からでしょうか。

お子さんに買い物のレジに並ぶ前に、心の中でこう唱えさせてみてください。

これは、私の人生に「なくてはならないもの」か? それとも「あったら嬉しいもの」か?

この数秒の思考の「間」が、衝動買いという名の無駄遣いを防ぐことになります。

賢い支出を実現する「72時間ルール」と「満足度の計算」

理屈では分かっていても、目の前に欲しいものがあると感情は暴走します。そこで、具体的な2つ手法を紹介します。

72時間(3日間)ルール

「欲しい」に分類される高額なものが欲しくなったとき、その場では絶対に買わないというルールです。

3日間(72時間)あえて時間を置きます。 驚くべきことに、私たちの脳が放つ「欲しい!」というドーパミンのピークは短時間で収まります。

3日後にもまだ「必要だ」と思えるなら、それは納得感のある支出になりますが、多くの場合「やっぱり今はいいか」と冷静になれるものです。

「1回あたりのコスト」で考える

高いけれど長く使える「必要」と安いけれどすぐ飽きる「欲しい」を比較する視点です。

例えば、1万円の質の良いリュック(3年間毎日使う)と、3,000円の流行りのバッグ(3ヶ月で飽きる)では、1日あたりのコストはどうなるでしょうか。

  • 10,000円 ÷ 1,000日 = 1日10円
  • 3,000円 ÷ 90日 = 1日33円

「安いものを買うのが節約ではない。価値が長く続くものを買うのが賢い支出だ」という視点は、将来の「B(ビジネスオーナー)」としての投資感覚にも繋がります。

親は「禁止」するのではなく「優先順位」を考えさせる

ここでも親のスタンスが重要です。「そんなの無駄遣いだからダメ!」と禁止してしまうと、子供は親の目を盗んで隠れて買うようになります。これでは学びになりません。

親がすべきなのは、「限られた予算(バケツの水)をどう配分するか」という意思決定を子供に委ねることです。

「これを買うのは全然いいと思うけど、これを買うと「ためる財布」のお金が減るから、冬に買いたいと言っていたあの服は先送りになるよ。どっちの満足度が高い?」

このように「何かを選ぶことは、何かを諦めること」という経済の基本を、実体験として学ばせるのです。

自分で選んだ結果、お金が足りなくなって後悔する。その痛みこそが、「必要」と「欲しい」を見極める力を研ぎ澄ませていきます。

最後に

「必要と欲しいを区別する」ことは、決してケチケチと節約して生活を苦しくすることではありません。むしろ「自分にとって本当に価値があるものに、迷わずお金を使えるようになること」です。

世の中の情報の波に流されず、「自分はこれが必要だ」「自分はこれに価値を感じるから買う」という軸を持つこと。これは、ESBIの右側(B・I)に住む人々が共通して持っている「規律」です。

バケツの水を、どうでもいい「欲しい」で蒸発させるのか。 それとも、自分の成長や本当の幸せという「必要」に注ぎ込むのか。

この支出の習慣を10代のうちに身につけることは、将来100万円、1000万円という単位のお金を管理するようになったとき、必ず役に立つはずです。

以下の3点について行動してみましょう

  1. 最近買ったものを3つ挙げ、「必要」だったか「欲しい」だったか親子で話し合ってみる
  2. 3,000円以上の「欲しい」を買うときは、3日間待つことを家族のルールにしてみる
  3. 子供が何かを欲しがったとき、「なぜそれがあなたにとって価値があるのか?」をプレゼンしてもらう(親は否定せずに聴く)

最後まで読んでいただきありがとうございました。

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