【金融リテラシー3】~子供にお金の仕組みをどう教える?~お金の管理は「見える化」から。わが子を「自分株式会社」の社長にする

投資

私が自分の子供に伝えておきたい金融知識を何回かに分けて以下のような感じで書いていこうと思っています。

  1. お金の「基本」とマインドセット
  2. 経済の「仕組み」を知る
  3. 投資の「武器」を手に入れる
  4. 守りの知識と「自分」への投資

言っても、私はお金の専門家でもないですし、特段お金について特段の知識がある、というわけではありません。

自分自身が実践したことやAIやネットの情報を駆使して調べたことを中心に書いていくつもりです。

今回は「お金の「基本」とマインドセット、お金の管理は「見える化」から」について書き記していきます

なぜ「お小遣い帳」は子供を不幸にするのか?

「お小遣い帳をつけなさい」 多くの親が口にするこの言葉には、一つの大きな落とし穴があります。それは、多くの子供にとってお小遣い帳が「過去の失敗を記録し、親に怒られるための証拠書類」になってしまっていることです。

「またこんな無駄遣いして」「計算が合わないじゃない」 そんな言葉を投げかけられれば、誰だって管理が嫌いになります。しかし、本当のお金の管理とは、反省のためにあるのではありません。「現状を把握すること」、つまり「見える化」こそが本質なのです。

前回の「ESBI(働き方の4つの形)」を思い出してください。右側の住人(ビジネスオーナーや投資家)は、必ず数字で現状を把握しています。

わが子が将来、どのクワドラント(領域)に進むにせよ、お金の流れを可視化する能力は、生きていくための必須スキルとなります。

お金は「水」である。まずは「バケツ」の状態を知る

お金の流れを理解させるために、お子さんに「バケツの理論」を教えてあげてください。お金を「水」に例えると、子供たちの頭にスッと入ります。

  • 蛇口(収入)
    • お小遣い、お手伝い報酬、お年玉、アルバイト代
  • バケツ(資産)
    • 今、財布や銀行口座に入っている合計金額
  • 穴(支出)
    • お菓子、ゲームの課金、友達との外食、衝動買い

多くの子供(大人も)は、バケツの中にどれくらい水が溜まっているかを知りません。そして、バケツの底にどれくらいの大きさの「穴」が開いているかも無頓着です。

「管理」の第一歩は、お小遣い帳をつけることではなく、「今、自分のバケツにどれ位の水が入っているかを確認すること」です。これを習慣化するだけで、無意識な浪費(穴)にブレーキがかかるようになります。

「3つの財布」で入り口を分ける戦略

現状の把握ができたら、次は「水の行き先」を決めさせます。全額を一つの財布に入れておくと、人間は目の前の欲求に負けてすべてを使ってしまいます。そこで、用途に合わせて「3つの財布(または口座、封筒)」に分けさせるのが有効です。

  1. つかう財布(短期:消費)
    • 日常の楽しみや必要なものに使うお金です。「今」を楽しくするための資金です。
  2. ためる財布(中期:貯蓄)
    • 数ヶ月後に欲しいスニーカーや、数年後の旅行など、目標のために保管しておくお金です。「未来の自分」へのプレゼントです。
  3. ふやす財布(長期:投資)
    • 「I(投資家)」に繋がる重要なお金です。すぐには使わず、株式や、自分の成長のための勉強代(本や講座)に充てるための「種銭」です。

理想の配分は、「つかう:ためる:ふやす = 7:2:1」程度から始めるのがおすすめです。最初から「ふやす財布」に1割でも入れる習慣がつくと、子供の脳内には「お金は使うだけでなく、働かせるものだ」という投資家マインドが自然と育ちます。

親は「上司」ではなく「監査役」に

お小遣いを渡す日を、単なる「受給日」から、月に一度の「自分株式会社の決算報告会」にしましょう。

ここで親が守るべき鉄則は、「支出の内容に口を出さない」ことです。たとえ親から見て「ゴミ」のようなものにお金を使っていたとしても、予算内であれば口出しは無用です。失敗して「お金が足りない!」という経験をさせることが重要です。

代わりに、こんな問いかけをしてみてみましょう。

  • 「今月、バケツの穴(予定外の支出)はどこに開いていたと思う?」
  • 「ためる財布が少しずつ膨らんでいるけど、目標まであと何ヶ月?」

親は子供を「雇われの身(E)」として管理する「上司」ではなく、子供を「自分株式会社の社長(B)」として扱い、その報告を横で聞く「監査役」に徹するのです。

デジタル時代の「見える化」ツール

今時の高校生や大学生であれば、アナログなお小遣い帳よりも、スマホアプリを活用する方が「見える化」は加速します。

  • 家計簿アプリ
    • レシートを撮るだけで記録できるものや、親子で残高を共有できるアプリを活用すると、わざわざ計算する手間が省け、分析に集中できます。
  • キャッシュレスの活用
    • PayPayなどの履歴を月末に振り返るのも、立派な見える化です。現金が見えない時代だからこそ、意識的に「数字」は「お金」として確認する作業が重要になります。

最後に

お金の管理ができるようになると、子供の言動が変わるはずです。「お金がないから無理」という諦めから、「どうすれば予算を作れるか?」「どの財布から出すべきか?」という解決志向へシフトしていきます。

「見える化」とは、自分の人生の現在地を知ることです。 どこに立っているかが分かれば、目的地(夢)までの距離が分かり、どの道(ESBI)を通ればいいかが分かります。

管理とは縛ることではなく、「自分が人生の主導権を握るために必要なこと」なのです。

親としてできることは、完璧な記録を強いることではありません。わが子が「自分のバケツ」を眺め、時には穴が開いたことに自分で気づき、それを塞ごうとする成長を、温かく見守ることではないでしょうか。

下の3つについて行動してみましょう。

  1. お子さんと一緒に、今持っている全財産(バケツの中身)を数えてみる
  2. 100円ショップで「ためる用」「ふやす用」の貯金箱や封筒を一緒に買いに行く
  3. 次のお小遣い日に、「今月の経営方針はどうする?」と聞いてみる

最後まで読んでいただきありがとうございました。

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