近年、大規模な自然災害が相次ぐ中、「キャンパーは災害時に強い」のではないかと思っています。
日常的にインフラのない環境で過ごしているキャンパーは、一般的な備えをしている人よりも大きなアドバンテージを持っているはずです。
しかし「キャンプ道具があれば大丈夫」「サバイバルすれば乗り切れる」と過信するのは危険です。
整備されたキャンプ場と、ライフラインが途絶えた被災地とでは環境に大きな差があります。
この記事では自宅での避難を想定し、キャンパーが強い理由と、手持ちのキャンプ道具に何を買い足せば完璧な防災対策になるかを考えてみます。
キャンパーが災害時に強い3つの理由

電気・水道・ガスがストップしたとき、キャンパーは一般的な防災知識以上のパフォーマンスを発揮します。理由は大きく分けて3つあります。
道具が即戦力

一般家庭の非常用袋は購入後に押し入れの奥深くにしまわれ放置されがちで、いざという時に「電池の液漏れ」「使い方が不明」といったトラブルが多発します。
一方、キャンパーの道具(ランタン、バーナー、ポータブル電源、寝袋など)は日常的に使われ、メンテナンスされています。暗闇でも直感的に操作できるため、発災直後から即戦力として稼働します。
資源の消費量を感覚で把握している

被災生活で重要なのは物資の資源管理です。キャンパーは普段のキャンプの経験から資源の消費量を体感的に理解しているものです。
- 湯沸かし1回に必要な水量
- カセットボンベ1本での加熱時間
- ポータブル電源でのスマホ充電回数や点灯時間
これらを感覚で覚えているため、貴重な水や燃料を計画的に消費できます。
不便さに対する心理的ハードルが低い
突然の停電で部屋が暗くなる、水道が出ない、固い床に寝る……これらは普通の人にとっては強いストレスの原因になります。
しかしキャンパーにとって、これらはキャンプの時に体験している環境です。不便さに慣れているため、極限状態でも冷静さを保ち「どう工夫して乗り切るか」と前向きに対処できます。
キャンプ場と被災地の決定的な違い

キャンパーに強みがあることは間違いないですが「ギアさえあれば安心」と過信してはいけません。
キャンプ場にはある「安全と衛生のインフラ」が被災地にはないからです。
- キャンプ場には「綺麗な水場」があります
- キャンプ場には「清掃されたトイレ」があります
- キャンプ場には「ゴミ捨て場」があります
被災地特有の衛生リスクを防ぐ「防災専用の備え」を追加することが不可欠になってきます。
キャンプ道具に「追加」して用意したい防災用品5選
自宅避難を乗り切るため、手持ちのアウトドア装備へ買い足すべき5つの防災用品を紹介します。
非常用簡易トイレ

断水で水洗トイレは機能停止します。1人1日5回換算とし、10日分の断水に備えるなら「1人あたり50回分以上」の凝固剤が必要になる計算です。
悪臭を防ぐ防臭袋も合わせて用意したいところです。
水を使わないために用意するもの
貴重な飲料水で食器を洗うのは厳禁です。クッカーや皿には「食品用ラップ」を敷き、食後は捨てるだけにして極力水を使わないことを意識します。
また「大判のボディシート」「ドライシャンプー」「歯磨きシート」を用意しましょう。
10日〜15日分の「長期保存水・非常食」

水は1人1日3Lを目安に10日分「1人あたり30L」の保存水が必要になりますが、家族が多い場合、そのような量をストックしておくのは現実的には難しいかもしれません。
最低3日分「1人あたり9L」は用意しておいた方が良いでしょう。
食事はアルファ化米や缶詰などを備えておき、普段食べるカップ麺やレトルト食品を買い置く「ローリングストック」の手法を用いると便利です。
身体保護具
被災直後の足元や室内には、割れたガラス片や倒れた家具の破片が散乱し、上から物が落ちてくるかもしれません。
部屋の中であっても、割れたガラスなどが散乱している状況で裸足で歩くと、すぐにケガをしてしまいますので寝室などにもスニーカーやヘルメットを用意しておきましょう。
アナログ情報&決済ツール
停電と通信障害が同時に起きると、日頃頼っているスマホや電子決済は役に立たなくなります。
デジタルに依存せず、情報ラインをアナログで固めるアイテムが必要になります。
- 小額の現金(1,000円札と小銭)
- 停電が起きると、PayPayなどのスマホ決済やクレジットカードは一切使えなくなります。被災後に近所のスーパーやドラッグストアが臨時営業してくれても、レジが動かないため「現金のみ・お釣りなし」での販売になるケースがあります。千円札と100円玉で1〜2万円分ほどポーチにまとめて用意しておくとよいでしょう。
- 乾電池式防災ラジオ
- 災害が大規模になると、基地局のダウンやアクセスの集中による回線パンクでスマホの通信が途絶えることがあります。このような時に頼りになるのが、乾電池で何十時間も稼働するラジオです。
自宅で避難する際の具体的運用法
1. 【キッチンエリア】
- 設置手順
- グラつきのないテーブルの上などの平らな場所にカセットコンロなどを配置します。(火を使用する際は火災や一酸化炭素中毒に注意)
- 調理・食事
- 皿、シェラカップ、クッカーを使う前に、必ず「食品用ラップ」か「アルミホイル」を深めに覆い被せます。
- 食後の処理
- 食後はラップを剥がして捨てるだけにして、水洗いは避けるようにします。もしカトラリーやクッカーが汚れてしまった場合は、大判の除菌ウエットティッシュで拭きます。
2. 【水・トイレエリア】
- ジャグのセッティング
- ウォータージャグがある場合はシンク横やバケツの上にセットしましょう。使用する際はコックは全開にせず、節水に努めます。
- 簡易トイレの設営
- 便器内にビニールを敷いて水気を遮断して、防護用として黒ゴミ袋を1枚被せます。
- その上に排泄用のゴミ袋をもう1枚セットし、便座を下ろして固定します。
- 用を足したら凝固剤を振りかけ、中の空気を抜きながら袋の口を硬く結んで取り出します。
- 取り出した袋をさらに防臭袋に入れて結び、ベランダや屋外に置いたバケツなどへ保管します。
3. 【照明】
- メインのLEDランタンは床やテーブルに直置きせず、ドア枠、天井の照明にS字フックで吊るします。また、光を天井に向けて反射させることで、部屋全体に影のない柔らかい光を広げることができます。
4. 【寝床】
- リビングなど家具などが倒れてこない安全なスペースの床を確保します。
- 床からの底冷えと固さを防ぐため「銀マット(厚手フォームマット)」を敷きます。
- その上にシュラフ(寝袋)をセットします。
最後に
最近は地震に洪水と大きな災害が頻発している印象が強いですよね。
私自身はキャンプ道具に加え、上述したような防災用品を非常持ち出し袋にまとめて入れてあります。
自分が被災者になってしまった時のことを考えると「自分のことは自分で」というのが重要になってくると思います。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
どなたかの参考になれば嬉しいです。


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