ここ最近の米国債券ETF「EDV」の値動きが激しいです。米国の大統領選挙でトランプ氏の勝利が確実となった日は米国の長期金利が4.5%に迫るところまで大幅に上昇しました。それに伴ってEDVの価格は70.26ドルまで下落しました。
長期金利の上昇の理由は米国の大統領選挙でトランプ氏の勝利が確実になったことでトランプ氏の掲げている政策がインフレを再燃させるようなものが多かったり、減税などで米国の財政が悪化することに懸念があるため長期金利の上昇・債券価格の下落を招いているようです。
最近のEDVの値動きを見て買い増しを考えています。今回の記事ではEDVを買い増しするにあたっての私の考えなどと書き記していきます。
私は投資の専門家ではありませんし株投資や債券投資に特段詳しいわけではありません。一般庶民の投資だと思って見ていただければと思います。
EDVの買い増し
そもそもなぜ今EDVを買い増ししようと思ったのかと言いますと、私の保有資産における債券の割合を上げていきたいというのが根底にあります。現在の債券の割合は25%程度ですがこれを最終的には40%位にまで上げていきたいと考えています。あとは安直にこれから長期金利の低下と共に債券の価格は上がっていくと思っていたのが逆に長期金利が上昇して債券の価格が下がってきて割安に感じるからです。
直近のEDVの価格は73.62ドルで為替は152.63円です。1株あたり11,236円です。ちなみに私のEDVの平均の買い付け価格は75.85ドル、平均購入レートは151.27円です。1株あたり11,473円で購入していますのでさほど割安になったという感じではありませんが。。
私は債券に値上がり益を求めているわけではないのですが購入価格はどうしても気になってしまいます。
今が買い時なのか?
EDVを買うのにはたして今が買い時なのでしょうか?そもそも値上がり益を狙っているわけではない債券に買い時という概念があるのかわかりませんが。
投資系のYouTube等を見ていると「長期金利の下落局面である今が債券の買い時」や「リセッションが近いから今のうちに債券を仕込んでおけ」みたいな動画が結構あります。債券の価格が下がるだびに今が「買い時」「買い時」と言っているような気がします。まぁ、私もそのいわゆる「買い煽り」に乗ってEDVを買った側面もあります。
私の無い知識から独断と偏見・主観を増し増しで今、EDVが買い時なのかを検証していきたいと思います。
長期チャートから
今のEDVの価格は長期的にみると素人目には安いところにあると思いますがどうなのでしょうか?2011年頃からのチャートで見ると安値が昨年10月の62.3ドルです。今回の安値が70.26ドルですのでそこまでは下落していません。
分配金利回りから
過去10年の分配金を見てみますと「安定して分配金が出ている」とは言えない感じですね。年間の分配金は2.7ドルから8.4ドル、分配金利回りは1.8%から6.4%まで開きがあります。直近の2024年は4.15%ですので十分高分配と言えるレベルですがこれから先4%程度の分配金がもらえ続けるということではなさそうです。
仮に直近の終値である73.62ドルでEDVを購入した場合、過去10年で一番低い分配金(2022年の2.715ドル)であった場合の分配金利回りは3.68%になりますのである程度の安心感はあります。
年 | 年末の終値(ドル) | 年間の分配金合計(ドル) | 分配金利回り(%) |
2014 | 123.94 | 3.870 | 4.36 |
2015 | 113.20 | 4.805 | 3.88 |
2016 | 109.42 | 5.822 | 5.14 |
2017 | 120.99 | 3.533 | 3.23 |
2018 | 113.46 | 3.296 | 2.72 |
2019 | 131.89 | 4.557 | 4.02 |
2020 | 152.30 | 8.444 | 6.40 |
2021 | 140.00 | 2.735 | 1.80 |
2022 | 82.83 | 2.715 | 1.94 |
2023 | 80.50 | 2.875 | 3.47 |
2024 | 73.62 | 4.15 |
※2024年の分配金利回りは直近の年間分配金利回りから算出しています
その他思うところ
米国経済の状態
米国のNYダウ、S&P500、ナスダック100は軒並み上昇して高値を更新しています。消費者物価指数は依然3%台ですし、失業率も4.1%で低い状態が続いています。米国経済は絶好調の状態といえるのではないでしょうか。
端的にいうと株高債券安の状態です。ただこの状態が未来永劫続くということは無いわけであり、過去には何度も〇〇ショックと呼ばれるような株価の暴落が起きています。
株価上昇時のリバランス
株価が暴落した際には一般的には債券の価格が上昇するといわれています。そのタイミングで「高くなった債券を売って安くなった株を買う」という考え方があります。今は株が史上最高値で債券は安値付近にあり、逆に考えてみると「高くなった株を売って安くなった債券を買う」と言えます。
そう考えると今は株の暴落に備えて債券(EDV)を買うタイミングなのかなと思います。ただ、上がっている株を売って債券を買うのは勇気がいりますよね。
結局のところ
結局のところ私には今、EDVが買い時なのかどうかはわからないのです。これから米国の大統領がトランプ氏になりインフレが再燃したり、米国の財政が悪化して債券の格付けがまた引き下げられたりすれば利下げどころか利上げや債券価格の更なる下落も考えられるわけであって、買い時など正直わかるはずもないです。
ただ、資産のリバランスをするには良いタイミングなのかなとも思ったりします。
「高い株を売って安い債券を買う」
という一言に尽きるかなと思います。「株がこのまま上昇してけば」とか「債券が更に下落していけば」とか様々なことを考えてしまいますが今回は債券(EDV)を買おうと思っています。
最後に
EDVに関する記事では毎回同じような内容になってしまっていますが、これは私自身の投資姿勢が変わっていないからだと感じています。自分でこの記事を書きながら私自身の投資姿勢を再確認できています。
毎回になりますが私が債券ETFに求めているのは値上がり益ではなくて株価下落時の支えですので、分配金と株価下落時の債券ETFの値上がりが重要だと感じています。そのことが今回の記事を書いている中でも再確認できました。
ここで紹介している投資の手法や銘柄などは私自身が実際に行っているものであり読者の皆様に推奨しているわけではありません。投資については自己責任でお願いします。紹介している数値なども細心の注意を払っていますが誤っている可能性がありますのでご自身でも確認することをお勧めします。
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