少し前の日経新聞の記事で見たのですが、ここ数年絶好調の全世界株でも信じられないくらい株価が低迷した期間があるということです。その株価低迷期間は7年2カ月。。私自身この低迷した期間を耐えることができるのか不安です。
全世界株(オール・カントリー)であってもこのような低迷期があることを事前に知識として知っておくことは非常に大切なことだと思います。
今回の記事は資産形成完了後にこの日経新聞記事にあるような株価低迷期間に入ってしまった場合の私の考えをまとめたものです。
日経新聞の記事の内容について
私はよくYouTubeやネット等で投資に関するコンテンツを見ているのですが、リスク許容度がそれ程高くないためか、いわゆる「暴落あおり」系の動画や記事にどうしても目が留まってしまいます。
この日経新聞の記事は「暴落あおり」とは全く違うのですが内容を読むとやはり少し心配になります。日経新聞の記事の内容を簡単にまとめてみました。
- 長期的には好成績(右肩上がり)
- 投資資産は約37年間で約20倍になった
- 年平均のリターンは約8.6%
- 下落から新高値を回復するまで最大7年2カ月
- 2007年頃から最大約60%下落
株価低迷に対する対策
- 投資する期間を分散する
- 債券を組み合わせる
自分のリスク許容度に合った投資を考える
この記事を読んで投資は「リスクがあるから怖いしやめておこう」となってしまっては私の目標である「老後資産3,000万円の形成」は難しいですので投資行動をやめることはできません。
グラフからもわかるように長期的に見れば全世界株(オール・カントリー)100%が圧倒的なリターンとなるわけですが、いつ来るかわからない株価低迷期(株価暴落)が付いてまわります。かといって債券の割合を増やしすぎると株の高いリターンが得られないことになります。
やはり、自分のリスク許容度に合わせた投資をしなければいけないことになります。私は自分自身のリスク許容度があまり高くないことを一応知っているつもりです。8月の株価下落時にもよくわかりました。
私自身の株価暴落対策は以前に書いた「私の投資」という記事にまとめています。
資産形成完了後に株価低迷期(株価暴落)が来てしまったら
私の資産形成時の株価の暴落に対する考え方や対策についてはある程度まとまっているつもりです。ですが「資産形成完了後にもし株価低迷期が来てしまったら資産はどうなるのか」ということは考えたことがありませんでした。そこでポートフォリオビジュアライザーを使用してシミュレーションしてみました。
前提条件
- 資産額は私の目標資産である3,000万円
- 資産形成完了後すぐに株価低迷期(株価暴落)が始まる
- 毎年4%の資産の取り崩しを行う
※ドルベースでのシミュレーションのため日経新聞の記事とは低迷期の始まる時期が違っています
※ドルベースでのシミュレーションですので円ベースではもっと過酷な結果になりそうです
2000年から株価低迷期が始まった場合
全世界株100%の割合の場合と全世界株60%債券40%の割合の場合でシミュレーションしました。その結果をまとめますと
- 全世界株100%は3,000万円が最大1,530万円にまで減少
- 全世界株60%債券40%は3,000万円が最大2,217万円にまで減少
- 約3年間株価低迷が続く
2008年から株価低迷期が始まった場合
こちらも全世界株100%の割合の場合と全世界株60%債券40%の割合の場合でシミュレーションしました。結果をまとめますと
- 全世界株100%は3,000万円が最大1,405万円にまで減少
- 全世界株60%債券40%は3,000万円が最大2,010万円にまで減少
- 株価低迷は1年だが下落幅が2000年からの株価低迷に比べると大きい
シミュレーションをしてみて
全世界株100%では約半分にまで資産が減少してしまいますので、とても毎年4%の資産を取り崩していけるような状況ではないと思います。債券を40%入れても2,000万円程度に減少してしまいます。全世界株100%よりはかなりマシですがそれでもかなりの減少です。
今は机上のシミュレーションですので暴落の後の上昇が見えています。ですから暴落時の実感は全くわきませんが、実際は暴落後の上昇は見えていないわけで「どこまで下がるのか」「もう株価は一生戻らないのではないか」といったような不安に駆られます。昔、個別株の売買を行っていたときにそのような心理状況になった経験があります。
そんなときSNSやネット、TVの情報等は「暴落あおり」「売りあおり」で溢れかえっています。リスク許容度の高くない私が資産の取り崩し時期にそのような状況になって心理的に耐えられるのかとても不安です。思いついた対策を挙げてみます。
- ポートフォリオに現金を入れる
- キャッシュフローのある資産をポートフォリオにある程度入れる
- 株価の低迷時期にはなるべく資産を取り崩さない
- 資産形成完了後は守りの資産をポートフォリオのコアにする(債券60%全世界株40%)
- ポートフォリオに日本の資産を入れる(4資産均等の投信などにする)
何が正解なのかわかりませんが私の資産形成はまだ序盤ですのでこれからも、ことあるごとに考えていきたいと思います。
最後に
不安を完全に払しょくするのは難しいことですが、平時に今回のような日経新聞の記事から全世界株の負の部分を知ったり、自分なりのシミュレーションをしたり、自分の投資に関するルールを決めたりして、「何かよくわからないけどオルカンが正解でしょ」みたいな感じでただ単に積み立てるだけではなく「投資について自分で考えること」が重要だと思いました。
ここで紹介している投資の手法や銘柄などは私自身が実際に行っているものであり読者の皆様に推奨しているわけではありません。投資については自己責任でお願いします。紹介している数値なども細心の注意を払っていますが誤っている可能性がありますのでご自身でも確認することをお勧めします。
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