この記事は初めて釣りに行く方や釣り初心者の方が家族で行くファミリーフィッシングを成功させるために私の今までの経験などを元にまとめたものです。是非参考にしてください。
また釣りに関する詳細な技術的なことには触れていません。釣り初心者レベルの方が釣りに行って帰るまでの一連の流れを記した記事になります。
ファミリーフィッシングの目的
子供を連れて家族で釣りに行く目的は人それぞれだと思いますが、私の場合は次のことを主な目的としています。
- 普段見ることのない海という大自然に触れて自然の大切さを知る。
- 釣った魚を自分たちでさばいて料理して食べて命の大切さを知る。
- 子供たちが魚を釣ることで「自分一人でできた」という成功体験をする。
- 家族の思い出作り。
ファミリーフィッシングをするための4つの手順
一人で行く場合でも同じですが家族で行く場合は特に安全には十分気を付けなければいけません。そしてもちろん釣果も重要です。また、ファミリーフィッシングの主役は言うまでもなく子供ですので子供たちの思い出に残るような楽しい釣りにしたいものです。魚が釣れても楽しくなければ家族で行く意味がありません。以上のことを踏まえて家族でのファミリーフィッシングを成功させるための
- 計画
- 準備
- 実釣
- 後始末
の4つの手順を紹介します。
1.計画
釣りに行くにはまず「いつ」「どこ」で「何を釣り」にいくかを決めなくてはいけません。釣り初心者の方には少し難しいかもしれません。ベテランでも迷います。
いつ(時期)
家族で釣りをするのに一番適した時期は、快適に釣りができる秋の初め頃ではないでしょうか。気候的にも真夏の暑さが落ち着いた頃が良いと思います。
子供たちが夏休みの時期でもよいですが非常に暑いのであまりおススメできません。熱中症などの危険もあります。もし、夏に行くなら早朝日の出前後の比較的涼しい時間限定で行くと良いと思います。
その他の季節はファミリーフィッシングにはあまり適していないと思います。春は気温が上がってきても海の中はまだまだ冬の状態です。冬は気温が低いうえに、そもそも釣れる魚も少ないです。
どこ
次にどこに行くかですが、家族で行くうえで考えなくてはいけないのは安全面を最大限考慮しましょう。そして次にトイレです。あとは自宅からあまりに遠い釣り場は子供たちが車に乗っているだけで疲れてしまうので避けた方良いです。
以上のことを踏まえれば釣り公園がベストだと思います。大抵の釣り公園は護岸や堤防、桟橋に手すりのあるところが多いです。万が一海に落ちた時に上がってくるためのハシゴや救助用の浮き輪が常備してあるところもあります。
釣り公園にはもちろんトイレや手洗い場などの設備もあります。更に食事ができる施設があったり、釣り具のレンタルをしているところもあったり、エサの販売をいているところもあります。まさに至れり尽くせりで釣り初心者のファミリーフィッシングにはもってこいです。
自宅から行けそうな釣り公園がない場合はトイレなどの設備面よりも安全面を第一に考慮した釣り場を探した方が良いです。漁港などの堤防で柵のあるところは少ないですが、護岸ならば柵のあるところも探せばあると思います。
何を釣り
狙いの魚はとりあえずアジで良いと思います。アジを狙うための仕掛けでアジ以外の魚が釣れることもよくあります。いきなり「大物」を狙うのもなかなか難しいですし。何より子供にしてみれば小さな魚でも釣れれば楽しいものですし嬉しいものです。
2.準備
釣りをするために必要な釣り道具を紹介します。釣り道具と一言で言っても釣り道具は釣り方、狙いの魚、釣り場などによって多岐にわたります。価格も非常に高価なものから安価なものまで様々で初心者の方は何を使えば良いのか非常に迷うところだと思います。
ここではファミリーフィッシングに適した「必ず必要なもの」「あれば便利なもの」「釣り方によって必要なもの」「番外編」に分けて紹介したいと思います。
必ず必要なもの
これがあれば釣りができる。釣りをするためになくてはならない必ず必要なものです。
ライフジャケット
万が一のための命を守るためのものです。子供専用のものがあり体に合ったサイズのものを選びましょう。
竿
様々な種類のものがありますが、ファミリーフィッシングに高価なものは必要ないと思います。ファミリーフィッシングに適しているのはサビキ用の竿又は磯竿と呼ばれる竿で、磯竿であれば3号が良いと思います。長さは3.6m~4.5mが扱いやすいです。それでも迷ったときは釣具店の入り口にあるような「サビキ釣りセット」のような感じのものでも十分使えます。ちなみに私はプロマリンというメーカーの竿を愛用しています。
リール(ライン付)
リールに関しても様々な種類のものがありますが、こちらも高価なものは必要ないと思います。3000番のスピニングリールに3号のナイロンのラインを巻けば良いでしょう。リールも迷った場合は釣具店の入り口のワゴンの中にあるような3号のラインが巻いてあるリールで大丈夫です。前述の「サビキ釣りセット」にはリールも付いています。
仕掛け
ここで紹介するのはサビキ仕掛けです。
狙う魚によりますが、アジを狙う場合には「サビキ」という擬餌バリが連なった仕掛けを使います。どんな釣具店にも必ずあり、アジを狙うなら必ずと言ってよいほど使用する最もメジャーな仕掛けです。針の大きさは4~7号が良いです。
次はカゴです。上に付けるもの、下に付けるもの、天秤が付いたものと様々ですが、下に付ける「プラカゴ」と呼ばれるものが便利で良いです。
サビキ仕掛けもプラカゴも「サビキ釣りセット」にもちろん入っています。プラカゴとサビキ仕掛けは海底などに引っかかって紛失することがあるので予備を2セット位購入しておいた方が安心です。
エサ
エサも狙う魚、釣り方によて違いますがサビキ仕掛けで必要なエサはアミエビというエサです。エサというかまきエサですね。冷凍した塊になったもの、常温で保存できるチューブに入ったものなどがあります。ファミリーフィッシングではチューブに入ったものが便利で使いやすいのでおススメです。
ここでサビキ仕掛けについて簡単に説明します。カゴにアミエビを入れ仕掛けを海に投入します。アミエビがカゴから出ながら海底に向かっていきます。カゴの上に付いたサビキとアミエビが同調して魚が間違って擬餌バリに食いつき魚が釣れるという仕掛けです。
あれば便利なもの
あれば便利なものはあげればキリがないのですが、過去に釣りに行った経験から思いついたものを書き出してみました。人によっては「こんなのいらない」というものや「これはいるでしょ」というものがあるかもしれません。
安価で購入したい場合は釣り具店でなくても100円均一店(〇イソー)にも結構な種類のものがあります。私もペンチやハサミ、タックルBOXは100円均一店のものを愛用しています。
魚バサミ
ヒレの鋭い魚やヒレに毒のある魚、ヌルヌルしてつかみにくい魚をつかむときに便利です。
ペンチ
私は主に魚の針をはずすとき等に使っています。
ハサミ
ラインをカットする時に使います。
ナイフ
釣った魚を〆る時などに使います。
玉網
大きな魚がかかったときに使います。高い位置から魚をすくうため、柄の長さが5m前後のものが便利です。
ゴミ袋
釣り公園ならゴミを捨てれるところもありますが、普通の堤防や護岸に釣りに行くときは基本的にゴミは各自で処理します。
タオル
私は濡れた手を拭いたり、道具を拭いたり釣れた魚をつかむときに使用しています。
水汲みバケツ
高い位置から水を汲むためにロープが付いたバケツが便利です。手を洗ったり釣り終わった後に釣り場を洗い流すのに使います。
スカリ
釣った魚を網に入れて海の中で生かしておくためのものです。
ロッドケース
複数の竿を釣り場へ持参する時にまとめられます。衝撃から竿を守ったり釣りに必要な道具を入れたりする役割もあります。
クーラーBOX
釣った魚を冷やして持ち帰ったり、食料や飲み物を冷やしておくのに使います。釣り専用の高価なものでなくてもホームセンターで売っているようなものでも大丈夫です。
バッカン
EVA素材でできた長方形のBOXです。釣り道具を入れたり、釣れた魚を生かしておいたり、エサを入れたり使用用途はその時によって様々です。
イス
釣り場で座って釣りをすることができます。長時間の釣行では疲れにくくなり便利です。
タックルBOX
様々なものがありますが、私はハサミ、ペンチ、仕掛け、など細かいものをまとめて入れています。
キャリーカート
釣り道具が多い時などはあると便利です。
氷
食料や飲み物を冷やしておいたり、釣れた魚を新鮮に持ち帰るために必要です。空のペットボトルの8分目くらいに水を入れて凍らせておけば代用できます。
飲み物・食べ物
ある程度長時間の釣行になる場合は子供たちのおやつ、熱中症防止のための飲み物になります。
釣り方によって必要なもの
サビキ以外の釣りをするのであれば道具や仕掛けが他に必要です。ここでは到底書ききれませんのでサビキ仕掛けの発展形としてウキサビキ釣りを例に必要なものをあげていくことにします。
- 飛ばしウキ
- ウキ止め糸
- シモリ玉
- 遊動スイベル
- カラマン棒
ウキサビキ釣りはサビキ仕掛けにウキを付けて少し遠くの魚を狙う釣り方です。遠くを狙うことで足元にいる魚よりも大きな魚がかかることが期待できます。
番外編
準備とは直接関係がないかもしれませんが番外編として釣行時の服装と睡眠時間について記したいと思います。
服装
暑い時などは、(特に子供ですが)半袖にハーフパンツのような服装で釣りをしたくなるものですが、これは良くないです。紫外線による日焼けや体力の低下が激しくなります。多少暑くても薄手の長袖やラッシュガードを着用しましょう。
サングラスで目を紫外線から守ることも忘れてはいけません。あとは帽子ですね。
睡眠時間
早朝に釣りに行く場合ですが、どうしても睡眠時間が短くなりがちです。行きは良いのですが釣りの帰り道は睡眠不足と疲労で非常に眠くなることがあります。睡眠不足を防ぐために釣行前の準備はなるべく早目にしておき前日は寝るだけにしておきたいものです。
帰り道どうしても眠い時は無理をせず仮眠をとるのも一つの手です。また、運転を交代してもらえる時は交代してもらいましょう。
釣りの帰り道の事故は統計があるわけではないと思いますが、私は案外多いのではないかと思っています。家族での思い出を楽しいものにするためにも眠気防止や事故防止は重要なことです。
3.実釣
釣り場に着いてから注意するべきことについて記していきます。技術的なことには触れていません。
釣りの前に
釣り場に着いたら真っ先に釣りをしたくなるものですが、まずはライフジャケットを着用しましょう。そして荷物をまとめて釣り場に向かいます。私は釣りに関係のないものは極力、車に置いて行くようにしています。釣り中に海に落としてしまわないようにするためです。車に物を置いていくときは外から見えないようにして盗難防止に努めています。
釣りを楽しむ時間
釣りをするのは子供の年齢や体力などもにもよりますが最長でも4時間位ではないでしょうか。また、魚が釣れなければ1~2時間もすれば飽きてしまうので飽きないようにする工夫も必要です。私は釣れた魚を観察できるようにバッカンに水を入れてある程度生かしています。
釣り場での危険
- 釣り場では危険がいっぱいあります。そもそも柵のない釣り場では転落には最も気を付けなくてはいけません。釣り場での転落事故は毎年かなりの件数が発生しています。
- 暑い時期には熱中症にも気を付けなくてはいけません。
- 釣り針も危険です。仕掛けを投入する時、魚が釣れた時、針が手や頭に刺さることがあります。深く刺さってしまった場合には針には返しが付いていますので、そう簡単に抜くことはできません。その時は病院に行って抜いてもらうことになります。
- 釣れてくる魚にも危険な魚がいます。よく釣れるのはオコゼ、ゴンズイ、アイゴ、これらはヒレに毒がありますので素手で触ってはいけません。
釣りの後に
楽しい釣りが終わった後は釣り場の清掃を忘れないで帰りましょう。余った仕掛け、エサの入っていた袋、食べ物・飲み物の容器などのゴミは指定の場所に捨てるか持ち帰って捨てます。まきエサなどで釣り場を汚してしまった場合はきれいに洗い流します。
4.後始末
私は釣りから帰ってくると魚の顔も見たくないというくらいヘトヘトで何もしたくないというのが正直なところですが魚の処理と釣り道具の手入れ片付けがあります。
魚の処理
氷で冷やして新鮮に持って帰った魚もそのままほったらかしでは台無しです。子供の教育にもよくありません。持ち帰った魚はおいしくいただきましょう。
私は釣って持ち帰った魚は余程のことがなければ、帰宅したその日のうちに鱗を落とし、頭と内臓を取り3枚におろすところまでやってしまいます。3枚におろしておけば大抵の料理に使えます。私は刺身にすることが多いですね。あと子供たちに人気なのは握り寿司です。
子供たちにもに魚をさばくところを見せるようにしています。現代のこの世の中で自分で捕ってきた生き物を食べるということはなかなか経験できることではありません。命の大切さを感じる大切な瞬間です。
道具の手入れ・片付け
最後に道具の手入れです。手入れといっても私はたいしたことはやっていません。使った道具を真水で濡らしたタオルで拭いて乾いたタオルで拭いておしまいです。汚れや匂いがひどいものは水洗いをしてタオルで拭いて乾燥して片付けています。これだけで10年以上使用しているものもあります。
釣りを初めた頃はほったらかしにしていたこともありました。ほったらかしにしていると海水の塩分のせいですぐにダメになってしまいます。チャックのついている道具はすぐにチャックの部分が固着して動かなくなってしまいます。また、海水が付いたままほったらかしにしていると匂いもすごくなります。私のように簡単で良いので洗ってから片づけることをおススメします。
最後に
長々と書き連ねましたが、簡単な話、竿と糸付きのリールと仕掛けがあれば釣りはできます。この3つだけ買って他の必要なものは家にあるもので代用したり、釣り公園のものを借りたりするのも全然アリだと思います。楽しければ良いと思います。ファミリーフィッシングは子供が主役です。子供を楽しませるにはまずは自分が楽しまないといけません。自分自身も大いに楽しみましょう。安全には十分気を付けて。
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