私の好きなスキー場のひとつでもある滋賀県にあるグランスノー奥伊吹スキー場が総額21億円以上かけて設備投資をしたことがニュースになっていましたので私の感じたことや思ったことなどを書き記していきたいと思います。
設備投資総額21億円以上
2024-2025シーズンに向けて21億円以上の設備投資をしたということだったのでグランスノー奥伊吹スキー場を運営する奥伊吹観光株式会社のホームページから少し調べてみました。21億円以上の設備投資の内訳は次の通りでした。
- 人工造雪機 12億円
- 人工降雪機 4,000万円
- エスカレーター 5億円
- 浄化槽設備 3億8,000万円
- 圧雪車 2000万円
- セルフオーダー機 3,000万円
- その他改修等 1,000万円
となっていて総額は21億8,000万円ということです。
人工造雪機・人工降雪機
人工造雪機と人工降雪機に合わせて12億4,000万円投資したということですが、そもそも人工造雪機と人工降雪機の違いは何なのでしょうか?少しだけ調べてみましたので簡単に説明したいと思います。
人工造雪機
人工造雪機は人工的に作った氷を砕いてゲレンデに人工雪を降らせるもので、気温が高くても人工雪を作ることができるそうです。
グランスノー奥伊吹スキー場には人工造雪機は昨シーズンから1基のみ試験的に導入されていたようで今シーズンからは7基新たに導入して合計8基を稼働していくということです。設置個所は「ファミリーゲレンデ」と「バラエティーゲレンデ」で人工造雪機の雪のみで1,300m滑走できるということです。
人工造雪機を新たに本格的に導入したのはなぜなのでしょうか?温暖化の影響で気温が下がる日が少なくなっているということなのでしょうか。。何にせよ気温に左右されない人工造雪機の導入は心強いですね。
人工降雪機
人工降雪機は気温の低い日(-2度以下?)にゲレンデに高圧の水(霧状になったもの)を噴射してそれが空中で冷えて人工雪になるというものだそうです。
人工降雪機はもともと35基が稼働していて今シーズンは新たに2基導入されて37基を稼働していくということです。新たに人工降雪機の設置されるのは「天狗岩コース中間~上部」に1基、「キッズパーク」に1基ということです。
この人工造雪機と人工降雪機の増設により
- 11月22日オープンから4月13日クローズまでの143日間の営業を目指す
- ゲレンデの8割を人工雪でカバーしゲレンデ最上部まで雪不足なく滑れる
- キッズパークの積雪量が安定しシーズン序盤から4月上旬まで雪遊びが可能になる
ということです。
エスカレーター
もともとグランスノー奥伊吹スキー場には「アルカンデ」と呼ばれる上り専用(下りは歩き)のスロープ状のコンベアが設置されていたのですが、この「アルカンデ」を大幅にリニューアルしたようです。全長100mで上り3基、下り3基の合計6基設置されました。これで今シーズンからは帰りの下りもエスカレーターで楽に帰ることができます。
圧雪車
車両総額2億円で合計4台の圧雪車が稼働しているそうです。今シーズン新たに圧雪車を購入したかどうかはわかりませんが2,000万円の投資をしたとのことです。
ホームページを見ると一日に2度3度と圧雪することもあるそうなのでゲレンデのコンディションの維持に力を入れていることが伝わってきました。朝一の圧雪されたバーンを滑ると気持ち良いですからね。スキー場の皆様にはホントに感謝です。
最後に・・感じたこと
最近の異常気象による暖冬傾向が顕著に出るようになってきてどこのスキー場も経営が厳しいというニュースをよく聞きます。そんな中でも大きな設備投資でスキー場を将来にわたって存続できるようにして頂いているのは一人のヘボスキーヤーとしてホントにありがたく思います。
ただ、これから先閉鎖に追い込まれるスキー場も多くなりそうだと感じています。今年は冬型の気圧配置が強まる影響で冬らしい冬になる予報が出ていますが、将来的にはそもそも近畿地方では降雪量がかなり減ってしまうのではないでしょうか。。
最近のグランスノー奥伊吹スキー場はものすごい勢いがありますね。私がよく行っていた2000年代前半頃はまだローカルな感じのスキー場でした。名称も「国設奥伊吹スキー場」というお堅い感じだったと思います。一人でスキー場に行ってコブコブのチャンピオンコースばかり滑って昼は食堂で胡麻ラーメンをよく食べていました。そんな人が私以外にも何人かいました。懐かしいですね~
日本のスキー人口は1998年の1,800万人をピークに減少していて2020年には430万人にまで落ち込んでいるということなのですが、グランスノー奥伊吹スキー場はそれに逆行して売上高、入場者数を伸ばし続けています。グランスノー奥伊吹スキー場の位置している「地の利」もあるかと思いますが企業努力が半端無いですよね。これからもこの調子でスキー場を発展させスキー業界を力強くけん引していってほしいですね。
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