米国債券ETF保有状況~分散効果は?分配金は?そして懸案のTMF~

投資

私は米国債券ETFを何銘柄か保有しています。保有している理由としては3点ほどあります。

  1. 株価の大幅下落時の値上がり期待(値動きの違う資産で分散効果)
  2. 分配金の受取り(安定的に分配金を得ることでメンタルの安定)
  3. 長期金利低下からの値上がりの期待(TMF)

今回の記事では上記の観点で私の保有している米国債券ETFの状況について書き記していきたいと思います。

資産の分散効果はあったのか?

私の保有している米国債券ETFはAGG、EDV、TMF、LQD、JNKの5銘柄です。

5銘柄共に4月の初めに大きく下落してます。株が大幅に下落したのも4月の初めですので同じタイミングで債券ETFも大幅に下落したことになります。

債券ETFは期待通りの値動きではありませんでした。株式と同じ値動きになってしまい、分散効果は全くなかったことになります。更にドル安も重なり円に換算すると全ての銘柄で含み損が出ている状況です。

AGG

出典:SBI証券

4月の初めに99ドル程度から96.8ドル位まで下落しました。下落率にすると2.22%です。最近の株価は97.6ドルまで回復しています。値動きとしては安定しています

EDV

出典:SBI証券

4月の初めに72ドル程度から63ドル位まで下落しました。下落率にすると12.5%です。12.5%の下落は株程の下落率ではないですがかなり大きいです。しかも最近の株価は65.8ドルですので安値からそれ程回復していません。

TMF

出典:SBI証券

4月の初めに46ドル程度だった株価から37ドル位まで下落しました。下落率にすると19.57%です。EDVの倍の下落率です。レバレッジ恐るべしですね。最近の株価も安値からほとんど回復せず38.3ドルです。俗に言うところの逓減効果が出ているように感じますね。

LQD

出典:SBI証券

LQDは社債のETFなのですが上記の3銘柄と同じように4月初めに109ドルから105ドル位まで下落しました。下落率は3.67%です。最近の株価は106.6ドルですので値動きとしては安定しています。

JNK

JNKは上記4銘柄とは少し違う値動きで、高値約97ドルが3月にあってそこから下落基調が続いて4月初めに91ドル程度まで下落。下落率にすると6.19%でした。最近は94.5ドルまで回復していますので4月の大幅下落前の水準まで戻っています。

分配金

次は分配金についてみていきます。各銘柄の直近の分配金利回りは次の通りです。

AGG 3.81%

EDV 4.81%

TMF 4.24%

LQD 4.49%

JNK 6.73%

ETFですので生債券と違って未来永劫この利回りが約束されているわけではありませんし、元本保証でもありません。ただ、先日購入した日経高配当50ETFの分配金利回りが4.1%程度であることを考えるとこの分配金利回りは非常に魅力的に感じます。

4月の株価の大幅下落の時に思ったのですが、分配金があることでメンタル面では非常に楽でした。株、債券、為替のトリプル安となってしまったわけですが、債券ETFの株価がいくら値下がりしようとも分配金は支払われますので。

ドルで支払われた分配金は口座にそのままにしてあるのですが、ある程度まとまった額になってきています。分配金のありがたみを感じることができています。

懸案のTMF

長期金利の低下を見越し、値上がりを期待して購入したTMFです。私の平均取得価格は49.54ドルなのですが現在の株価は38.3ドル程です。下落率にすると22.7%です。

TMFに関してはレバレッジが掛かっていますので値動きが激しいですし逓減効果と言われる現象もあります。

トランプ関税の影響も徐々に出てくるでしょうし短期的には利下げの未来がなかなか想像しずらいです。正直、損切りするべきか悩んでいます。

アメリカの信用不安

最近YouTubeやSNSなどを見ていると「アメリカ崩壊」とか「ドルが基軸通貨ではなくなる」とか不安を煽るようなことがよくネタになっています。私は素人ですのでアメリカの状況について自分で分析することなどはできません。

そのような不安を煽る動画やコメントを見て「アメリカ崩壊でデフォルトするし米国債券ETF売ろう」とはなりません。

では、私は何を信じてこれからも米国債券ETFを所有していくのかというと「信用格付」ですね。自分で分析できる人は自分自身の分析を信じれば良いと思うのですが、私のように自分で分析できないような人はこの「信用格付」を信じるしかないと思います。

自分で分析できない。でも「信用格付」も信用できない。という人は。。どうなんでしょう?どうしようもないですね。少なくともその辺のYouTuberやインフルエンサーよりは「信用格付」の方が信用できると思うのですが。。

ちなみにアメリカの信用格付けは、主要な格付け機関によって次のような評価がなされています。

S&Pグローバル・レーティング(S&P): 「AA+」

2011年8月に最上位の「AAA」から引き下げられたものです。格付け見通しは「安定的」とされています。

ムーディーズ: 「Aaa」

2023年11月には、格付け見通しを「安定的」から「ネガティブ」に引き下げました。これは、米国の財政赤字の高止まりや債務支払い能力の低下、議会内の政治的な対立になどを理由としています。

フィッチ・レーティングス: 「AA+」

2023年8月1日に、米国債の格付けを最上位の「AAA」から「AA+」へ1段階引き下げました。格付け見通しは「安定的」としています。引き下げの理由としては、今後3年間で予想される財政悪化や、債務上限問題を巡る度重なる政治的対立などが挙げられています。

このように、ムーディーズが最上位の格付け(見通しはネガティブ)を維持しています。S&Pとフィッチは一段階低い格付けを付与している状況です。ですから、今すぐどうこうなることは無いと思っています。

G7各国の信用格付は下表のとおりです

S&P グローバル・レーティングムーディーズフィッチ・レーティングス
アメリカ合衆国AA+ (安定的)Aaa (ネガティブ)AA+ (安定的)
日本A+ (安定的)A1 (安定的)A (安定的)
イギリスAA (安定的)Aa3 (安定的)AA- (安定的)
ドイツAAA (安定的)Aaa (安定的)AAA (安定的)
フランスAA- (ネガティブ)Aa2 (安定的)AA- (ネガティブ)
カナダAAA (安定的)Aaa (安定的)AA+ (安定的)
イタリアBBB+ (安定的)Baa3 (安定的)BBB (安定的)

どの格付機関もアメリカの格付けは日本よりも数ランク上位ですので、私のイメージ的には「アメリカがヤバいなら日本はもっとヤバいでしょう」ですかね(笑)。ちょっと考え方がバカっぽいですが。。

最後に

どの銘柄も株価の値下がりにより分配金利回りが以前より上昇していますので値動きのマイルドなAGGやLQDを買い増ししたいですね。

ここで紹介している投資の手法や銘柄などは私自身が実際に行っているものであり読者の皆様に推奨しているわけではありません。投資については自己責任でお願いします。紹介している数値なども細心の注意を払っていますが誤っている可能性がありますのでご自身でも確認することをお勧めします。

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