4月も下旬になり、気温の高い日が多いですが、キャンプをするには絶好の季節になりました。
ですが、春の天気は変わりやすく、晴れと雨の日が周期的に交互にやってきたりします。キャンプの1日目は晴れでも翌日は雨。逆に1日目が雨で翌日が晴れというパターンもあります。
そんな天気の時、キャンプの予約を入れていたらどうしますか?私の場合は翌日の天気予報が晴れであればキャンプに行くことが多いです。
今回の記事では、雨キャンプのメリット・デメリットから、失敗しない設営のコツ、そして雨の日を楽しむ過ごし方まで、私の実体験に基づいたお話をします。
あえて「雨キャンプ」に行くメリット

多くの人が敬遠する雨キャンプですが、実はキャンプスキルの高いベテランほど、雨を好む傾向があるのではないでしょうか。そこには、晴れの日には決して味わえない魅力があるからです。
ハイシーズンでも静寂を独り占めできる
春や秋のベストシーズン、人気のキャンプ場はまるで難民キャンプのようにテントが密集します。ですが、雨の予報が出た瞬間にキャンセルが相次ぎ、サイトは静かになります。
「隣の話し声が気になる」とか「グルキャンの騒ぎ声がうるさい」というストレスがなく、広大な自然の中に自分だけがポツンと存在する解放感。この圧倒的なプライベート感は、雨キャンプ最大の特権です。
五感を揺さぶる「独特の雰囲気」
雨に濡れた森の木々は、晴天時よりも深く、鮮やかな緑色に輝きます。土の匂い、湿った空気、そして何よりテントの幕を叩く雨音に独特の雰囲気があります。
この雨音は「1/fゆらぎ」とも呼ばれ、リラックス効果があると言われています。日常での嫌な出来事や仕事のことを忘れさせてくれる、最高の癒しの時間になります。
キャンプスキルが向上する
雨キャンプは、設営箇所の選定、タープやテントの張り方、水の流れの読み方など、一つひとつの動作に的確な判断が求められます。
雨の中、トラブルなくテントの中で一晩を過ごせたという経験は、キャンパーとしての大きな自信に繋がります。一度、雨のキャンプを克服すれば、次回からは「雨でも良いかも」と思えるはずです。
知っておくべき「雨キャンプ」のデメリットと現実

もちろん、手放しで「雨キャンプは最高だ」とは言えません。雨キャンプには明確なデメリットがあります。これらを理解し、覚悟しておくことが「楽しむための第一歩」です。
設営・撤収の手間
晴れの日以上にの労力がかかります。カッパを着ての作業になりますので視界も悪く、体力を消耗します。
特に撤収時に雨が降っている場合は、濡れた状態のテントや道具を片付けなければいけないので、車の中が汚れることもあります。
メンテナンスの負担
雨の日に撤収したときは帰宅後が本番です。
濡れたテントをそのままにしておくと、数日でカビが発生し、生地の劣化(加水分解)が加速します。マンション住まいの場合は、干す場所の確保に頭を悩ませることになります。
活動の制限
豪雨になれば、外で遊んだりすることはほぼ不可能です。「キャンプの華」である焚き火も、場所や状況によっては断念せざるを得ません。
失敗しないための準備

雨キャンプを「苦行」にしないためには、徹底した準備が必要です。
装備の選び方と厳選
まず、持っていく道具を必要最小限に厳選しましょう。荷物が多ければ多いほど、濡れるリスクと設営や撤収の苦労が増えます。
- テント選び
- コットンやポリコットン(TC)素材は風合いが良いですが、水を吸うと重くなり、乾燥も大変です。雨の日はナイロンやポリエステル製の、耐水圧が高く乾きやすい素材がベストです。また、設営がシンプルなワンポールテントなどは作業時間を短縮できます。
- テント内への浸水や結露防止の観点からダブルウォールのテントを選んだ方が無難です。
- レインウェア
- 傘をさしての設営や撤収を行うのは現実的ではありません。「濡れることは覚悟」しつつ、レインウェア(カッパ)が必要になります。
※テントやタープの耐水圧は1,500mmあれば大抵の雨でも対応できます。
「雨のサイト設営」

雨キャンプで重要なことは雨に濡れないことです。テント内への浸水、雨漏れで寝袋が濡れてしまったり、自分自身が濡れてしまったりすると、キャンプが楽しめなくなってしまいかねません。
- 水の流れを読む(場所選び)
- キャンプサイトに着いたら、まず地面を観察してください。わずかに窪んでいる場所や、水の通り道(枯れた川のようになっている場所)は絶対に避けます。なるべく水はけの良い高台を選びましょう。
- タープから設営する
- 最初にタープを張る。
- その下に敷物(100均の物でよい)を敷いて全ての荷物を運び込む。
- 濡れない空間を確保してから、ゆっくりテントを張る。
- 状況によっては、大型タープの下に小型テントをすっぽり収める「過保護張り」にすれば、テント本体が濡れるのを最小限に抑えられます。
- グランドシートの扱いに注意
- テントの下に敷くグランドシートは、必ずテントの底面より内側に折り込んでください。 シートがテントからはみ出していると、そこが受け皿となって雨水がテントとシートの間に流れ込み、浸水の原因になります。
- テンションを強めに、水の出口を作る
- タープやテントに水が溜まると、溜まった雨水が不意に「ドサッ」と一気に落ちてくることがあります。また、雨の重みで最悪の場合は破損したり倒壊の恐れがあります。ペグとロープをしっかり張り、どこか一箇所を低くするなどして、水がスムーズに流れ落ちる「水の通り道」を作ってください。
お籠りキャンプの楽しみ

設営が終われば、あとは楽しむだけです。雨キャンプの醍醐味は、テント内での「お籠り」にあります。
- 読書とデジタル視聴
- 雨音をBGMに、読みたかった本を読む。タブレットでYouTubeや映画を観る。
- あえて何もしない時間
- 普段は「何かしなければ」と焦ってしまう時間も、雨のテントの中では「何もしないこと」が癒しの時間となります。
- 贅沢なコーヒータイム
- 豆を挽く音、立ち昇る湯気。湿り気のある空気の中では、コーヒーの香りがより強く、濃密に感じられます。
その他のポイント

その他の思いついたポイントを挙げてみました。
- キャンプ場に炊事場や東屋などの屋根がある場所があれば、そこを拠点に動くのも手です。設営・撤収の合間に一時的に荷物を避難させるだけで、作業効率が上がります。
- 雨の中、キャンプ場でテントを綺麗に畳もうとするのは時間の無駄です。 撤収時はテントを適当にたたみ、大型の厚手ゴミ袋(45L〜70L)に入れて、そのまま車に積み込みましょう。これなら車内を濡らさず、時間の短縮になります。
- 帰宅後、あるいは翌日以降の晴れ間にベランダで乾燥させるのが、道具を長持ちさせる秘訣です。また、テントを張れる程広い庭があれば、テントを庭で張って乾かすこともできます。
最後に
雨のキャンプは、普通のキャンプ以上に不便です。靴は泥だらけになり、後片付けも面倒かもしれません。 ですが、その不便さを受け入れた先には、晴れの日には体験できない、何とも言い難い独特の雰囲気があります。
「雨だからやめておこう」ではなく「雨でも行ってみるか」そう思えるようになったとき、あなたのキャンプは、天候に左右されない本当の自由を手に入れるはずです。
最後まで読んでいただきありがとうございました。



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